システム開発の外注相場は?費用の目安と見積書の見方、丸投げの注意点

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システム開発を外注するとき、最初に知りたいのは「うちの規模ならいくらが普通なのか」だと思います。先に答えを書きます。見積もりサイトのアイミツが公開している実際の取引のデータでは、業務支援システムの中央値は約 184 万円、Web システムは約 203 万円です。いちばん多い価格帯は 100 万〜299 万円でした。

ただし、この数字だけで手元の見積書が高いか安いかは決められません。金額は「誰が・何人で・何か月かかるか」で決まり、そこに「どこまで任せるか」が重なるからです。この記事では、相場の決まり方、見積書で見る所、丸投げにしたときに起きること、外注のデメリットと対策を順に書きます。

システム開発の外注費用は「人月単価 × 人数 × 期間」で決まる

開発会社の見積もりは、ほとんどが人月(にんげつ。1 人が 1 か月働く量)で計算されています。

費用 = 1 人月の単価 × 人数 × 期間(か月)

1 人月の単価の目安には、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の「ソフトウェアメトリックス調査 2025」が使えます。1 から作るスクラッチ開発の外注で、全体の加重平均単価は 1 人月 96 万円 でした。

この単価で、3 人が 3 か月かかる開発を計算すると次のとおりです。

96 万円 × 3 人 × 3 か月 = 864 万円

同じ機能でも、2 人で 2 か月と見立てれば 384 万円です。見積もりが会社によって大きく違うときは、単価だけでなく「人数と期間の見立て」を比べてください。

規模・種類別の費用相場

種類 平均 中央値 いちばん多い価格帯
業務支援システム 約 361 万円 約 184 万円 100 万〜299 万円(35%)
Web システム 約 389 万円 約 203 万円 100 万〜299 万円(37%)
基幹システム 約 542 万円 約 321 万円 100 万〜299 万円(37%)

出典: PRONIアイミツ「システム開発の費用相場」(2026 年 6 月 15 日更新)

平均が中央値の 2 倍近いのは、数千万円の大きな案件が少数まじって平均を引き上げているためです。中小企業の社内システムなら、中央値のほうが実感に近い数字です。

開発会社各社の解説記事では、小規模 100 万〜300 万円、中規模 300 万〜800 万円、大規模 800 万円以上という幅がよく使われます。ただし、どの記事も算出の根拠や件数は公開していません。目安として見てください。

見積書で必ず確かめる 8 つのこと

金額の大小より先に、次の 8 つが書いてあるかを見ます。書いていない所が、あとで追加費用になる所です。

  1. 工程ごとの内訳: 要件定義・設計・開発・テスト・管理が分かれているか。「開発一式」だけの見積もりは比べられません
  2. 前提条件: 画面の数、使う人の数、つなぐ外部サービスが書いてあるか
  3. 追加費用になる条件: 仕様の変更がどこから有料になるか
  4. 契約の形: 請負(完成に責任を持つ)か、準委任(作業時間に払う)か
  5. 公開後の保守費: いくらで、何が含まれ、何が別料金か
  6. サーバーなどの月々の実費: 開発費とは別に毎月かかるお金
  7. 税込か税別か: 比べる見積書どうしでそろっているか
  8. ソースコードの名義: 納品後に自社の資産になるか。途中で止めたときに何を受け取れるか

8 つ目は見落とされがちですが大事です。ソースコードが開発会社の名義のままだと、ほかの会社に保守を頼み直すことができません。

開発費のほかにかかるお金

見積書の合計は、払うお金の全部ではありません。

  • 保守費: 公開後の不具合の修正や、つないでいる外部サービスの変更への対応。開発会社の解説では、年間で開発費の 5〜15% ほどを目安に示す例があります
  • 月々の実費: サーバーやデータベースの利用料。規模によって、月数千円で済むものから月十数万円になるものまであります
  • 機能の追加: 保守には含まれないのがふつうです。都度見積もりか、月額の契約になります

5 年使う前提なら、「開発費+保守費 5 年分+実費 5 年分」で比べると、安く見えた見積もりが逆転することがあります。

丸投げはなぜ高くつくのか

「専門家に任せたほうが早い」と考えて、要件を固めないまま全部を任せると、3 つのことが起きます。

1. 見積もりに予備の費用が積まれる

何を作るかが決まっていないと、開発会社は分からない部分に予備の工数を足して見積もります。まじめな会社ほど、この予備は大きくなります。

2. 完成してから「思っていたのと違う」が起きる

使う人が画面を見るのが最後になると、直しはすべて追加費用です。外注の失敗は、技術の問題よりも、この確認の遅れから起きることがよくあります。

3. 社内に何も残らない

なぜその作りにしたのかを社内の誰も説明できない状態になります。担当者が辞めたり、開発会社との契約が切れたりした時点で、だれも直せないシステムが残ります。

任せてよい所と、手放してはいけない所

任せてよい所 手放してはいけない所
技術の選び方・設計・プログラム 何のために作るか(減らしたい作業と時間)
テストの方法 画面を見て「これで使える」と決めること
サーバーの準備 優先順位(最初に作る物と後回しにする物)
不具合の修正 社内でだれが使い、だれが管理するか

左の列は全部任せてかまいません。右の列だけは、発注する側が持ち続けます。

外注のデメリットと、その対策

デメリット 対策
認識のずれが完成まで見えない 2 週間ごとに動く画面を見せてもらう契約にする
開発会社に頼りきりになる ソースコードを自社名義のリポジトリ(コードの保管場所)に置く
費用が膨らむ 最初の版の範囲を決め、それ以外は次の段階に回す
社内にノウハウが残らない 打ち合わせの記録と設計の説明を納品物に入れる

外注費用を抑える順番

  1. 作る範囲を分ける: 最初の版で必ず要る物を 3 つに絞り、残りは使い始めてから足します
  2. 動くものを先に見る: 試作の画面を見てから正式に見積もると、予備の工数が減ります
  3. 見積書を並べて比べる: 上の 8 項目で 2〜3 社の見積書を横に並べます

小さな仕組みなら、外注せずに自分で作る道もあります。Claude Code で業務の仕組みを作る方法はClaude Code 講座で学べます。

手元にすでに見積書がある方は、Vibe Coding Factory の「相見積もり診断」で項目ごとに削れる所と残す所を見ることもできます(無料・月 30 件まで)。
→ 相見積もり診断

Vibe Coding Factory の開発の進め方と料金

Vibe Coding Factory(アンリミテッドアム株式会社)は、業務システムを約 3 か月で作る受託開発です。

  • 料金: 150 万円(税別・一括)。3 回払い(70 万円 × 3 回・総額 210 万円)と、24 回払い(月 10 万円 × 24 回・総額 240 万円)も選べます。分割にしても開発期間は延びません
  • 進め方: 無料相談(オンライン 30 分)→ 中心になる 1 画面の試作を 5 営業日以内に作成(初回 0 円・毎月 3 社まで)→ 試作を見ながら見積もり → 正式契約 → 約 3 か月で納品
  • 納品後: ソースコードはお客様名義のリポジトリに納品します。保守は別契約で、年間で開発費(税別)の 10%。公開後も機能の追加を続ける場合は、月 50 万円(税別)の継続開発の契約があります

試作の画面を見てから決められるので、要件が固まっていない段階でもご相談いただけます。

→ 無料相談を予約する(オンライン 30 分)

執筆: 江藤正親(アンリミテッドアム株式会社 代表)

この記事を書いた人

江藤正親

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